関西大学法学部を卒業し、ライブコマース黎明期から9年にわたって第一線を走り続けてきた株式会社NOALIA代表・柴田素良さん。19歳で始めた初月に、月売上150万円を達成している。
メルカリのライブ配信から、韓国での買い付け、そして法人化まで――。「軽い気持ちで始めたライブコマースが、人生を変えました」と語る柴田さんに、その歩みと“売り切る力”の核心を聞いた。

株式会社NOALIA 代表取締役
ライブコマース歴9年
19歳、初月で月売上150万円。ライブコマース9年のパイオニア。
関西大学法学部を卒業し、ライブコマース黎明期から9年にわたって第一線を走り続けてきた株式会社NOALIA代表・柴田素良さん。19歳で始めた初月に、月売上150万円を達成している。
メルカリのライブ配信から、韓国での買い付け、そして法人化まで――。「軽い気持ちで始めたライブコマースが、人生を変えました」と語る柴田さんに、その歩みと“売り切る力”の核心を聞いた。
Q.これまでの経歴を教えてください。
大学生時代からライバー事業をずっと続けています。当時はライブ配信をアルバイト代わりにしながら、大阪で地下アイドルの活動もしていました。そんな時、ちょうどメルカリにライブコマースという機能が登場したんです。ライブ配信で投げ銭を受けるのではなく、商品を売るというシステムでした。
Q.ライブコマースを始めたきっかけは?
お知り合いの方に勧められて始めました。撮影会やオフ会で使っていた衣装がたくさんあったので、『服を配信しながら売ったらいいじゃない』という軽い気持ちで始めたんです。
初回の配信は告知せずに始めたのですが、1〜2時間の配信で約10万円分の服が売れました。大学生にとって10万円は本当に大きな金額で『これは楽しい!』と思って毎日のように配信を続けた結果、初月で150万円以上の売上になったんです。

Q.19歳で150万円の売上とは驚きですね。
不要な服を売っていたので原価も経費もほとんどかからず、発送作業も自分と母で行っていました。ほぼ全額が自分の収入になるので、『就職しなくてもいけるんじゃないか』と思うようになりました。手元の服がなくなるとその売上でスーツケースを持って母と韓国に買い付けに行き、さらに高い価値の商品として販売する。当時は旅費がタダになるどころか、プラスでお小遣いも発生する状況でした。

Q.現在はどのプラットフォームで活動されていますか?
メルカリチャンネルは2021年に終了してしまったのですが、クラウドファンディングで作られたピースユーライブというアプリで3〜4年活動した後、現在はインスタライブとTikTokライブに移行しています。今は法人3期目で、一人社長として活動しています。
Q.ライブコマースという分野をどのように捉えていましたか?
ライバーとライブコマースには大きな違いがあると思っています。投げ銭と違ってお客様はお金を出して確実に商品を手に入れられる。Win-Winの関係が築けるんです。特にコロナ禍では、オンラインでアパレルを買うリスクを軽減できる方法として注目されました。リアルタイムで質問ができて、実演で確認してから購入していただける。中国では一時間で何十億円も動く世界ですし、『絶対にいつか日本でもブレイクする』と100%確信していました。
Q.お客様との関わりで、大切にしてきたことは?
何者かも分からない私の配信を見て、洋服を買ってくれた視聴者の方には、お礼の気持ちを込めて毎回手書きのメッセージカードを付けるようにしました。これは今現在も欠かさずに続けています。
毎回1人ひとりに合わせたメッセージを書くと喜んでいただけることが多く、リピート購入に繋がりました。“気軽にファッションの相談をできる担当のアパレル店員”の立ち位置を目指すようにしています。
Q.具体的にはどのような活動をされていましたか?
ライブコマースが伸び悩んだ時期は、配信を週5回から週2回に減らしてイメージコンサルタントの資格を取得し、パーソナルカラー診断や顔タイプ診断の資格を活かして、サロンでお客様に対面診断を行ったり、noteで有料コンテンツを販売したりしていました。複数の軸があることで、やりたくない時はセーブして、やる気がある時は集中するということができています。
Q.トレンドを掴む力についてはいかがですか?
ファッションが好きなので自然とトレンドをキャッチしています。私はフットワークも軽く、大学時代は名古屋に住みながら大阪の大学に新幹線で毎日通学していたくらいです(笑)。『これ流行りそう』と思ったら次の日には資料請求をするタイプなんですよ。
Q.今後の事業展開について教えてください。
今年から後進の育成を始めています。スクール事業を展開予定で、ライバーのセカンドキャリアやインフルエンサーのマネタイズ支援を目的としたライブコマーススクールを作りたいと考えています。8年間自分が表に立ってきましたが、そろそろ30代になるので、働き方を変えたいと思っています。
Q.なぜライブコマースを広めたいのでしょうか?
ライバーは一日に10時間配信したり、プライベートを犠牲にしていたり、精神的・身体的負担が大きいので、特に女性には厳しい職業だと感じています。ライブコマースなら販売する商品によって、ターゲットを絞って配信しやすいです。私のお客様はほぼ100%女性で、可愛いものや好きなものを共有し合える環境なのでストレスを感じることがほとんどありません。女性のライフステージにも合っていて、子供が生まれても隙間時間で販売できる。確実にライブコマースの方がハッピーな働き方だと個人的には思います。

Q.どんな人がライブコマーサーに向いていますか?
視聴者さんとの会話を、まず楽しめる方だと思います。そこからニーズをつかんで、視聴者さんのニーズに合うものを出していく。そもそも、紹介するものが好きで、ちゃんと紹介できるかどうかも大事です。
Q.これからライブコマースを目指す人へ、メッセージをお願いします。
トレンドに敏感でいること、そしてフットワークを軽く保つことが大切だと思います。『これ良さそう』と思ったら、すぐに行動に移してみてください。私も19歳の時、軽い気持ちで始めたライブコマースが人生を変えました。また、一つの収入源に依存せず、複数のスキルや収入の柱を持つことをおすすめします。自分の好きなことを軸にしながら、時代の変化に柔軟に対応していけば、きっと自分らしいキャリアが築けると思います。
『これ良さそう』と思ったら、すぐに行動に移す――。軽い気持ちで押した一つの配信ボタンが、9年の道のりと一人の経営者を生んだ。手書きのメッセージカードを今も欠かさないという柴田さんの言葉には、ライブコマースという新しい仕事の本質が詰まっている。